空き家の老朽化は、建物の資産価値を低下させたり行政からの強制撤去の勧告を受けたりする原因になります。
しかし、「遠方に住んでいるため、こまめに空き家の手入れができない」という所有者は増えています。
そこで活用したいのが、“空き家管理サービス”と呼ばれるサービスです。
ここでは、空き家管理サービスの特徴やメリットについて紹介していきます。
空き家を放置することはリスクとなります
2015年の5月、“空き家対策特別措置法”と呼ばれる法律が完全施行されました。
この空き家対策特別措置法は、放置されている空き家の管理や活用、処分などを後押しするためのものです。
この法律により、 “安全上、衛生上、景観上の問題がある”と見なされた場合には、“特定空家等”に認定されることになります。
そうなると自治体から強制的な撤去を命じられたり、固定資産税の優遇が受けられなくなったりします。
そうならないために、空き家の管理はきちんと行う必要があります。
空き家の管理を行うことは単に衛生状態や景観を保つだけでなく、資産価値を高めることにも繋がります。
資産価値が高まれば、物件を売却する際や賃貸住宅として貸しだしする際にプラスになります。
空き家管理サービスとは
空き家の手入れは、時間や距離の都合があってなかなかこまめにできないというケースが多くあります。
そういった方は、一度空き家管理サービスを利用してみるのも1つの手です。
空き家管理サービスとは、空き家の管理者や所有者に代わって月に1度程度物件を訪れ、簡単な清掃をしたり、水回りの詰まりや水漏れなどを確認したり、庭の状態確認やポストの郵便物の確認などをしてもらえるサービスのことです。
「空き家の老朽化を防ぎたいが、忙しくてなかなか足を運べない」、「遠方に住んでいるので、代わりに空き家の手入れをしてくれる人が欲しい」と考えている方に適しています。
サービスを利用することのメリット
空き家管理サービスを利用することは、さまざまな部分から空き家の老朽化を防ぐことができます。以下に、具体的な巡回サービスの一例を紹介していきます。
・換気をして湿気が溜まるのを防ぐ
換気が行われていないと、室内に湿気が溜まってカビの原因になります。巡回サービスではそれぞれの部屋の換気を行い、室内の衛生状態を保ちます。
・雨漏りの確認
各部屋の雨漏りの確認を行ってもらえます。雨漏りの確認をしてもらえることで、カビの発生や天井、壁、床の劣化を事前に防ぐことができます。
・庭の植栽の状態確認
庭にある植栽に手入れがされていなかったり、雑草などが伸び放題だったりすると物件にマイナスな印象がつくだけでなく、周囲の景観まで損ねてしまいます。空き家管理サービスでは、このような植栽の状態確認も行います。
・通水・水漏れのチェック
各水回りの蛇口を確認し、水漏れがないかを確認します。水回りのトラブルは家を一気に老朽化させてしまう原因の1つですので、念入りにチェックを行ってもらいましょう。また、排水口の悪臭や詰まりなどもチェックしてもらうことができます。
・屋内外の巡回・確認
屋内外を細かくチェックしてもらえます。外壁や基礎部分の崩落など細かい部分を確認してもらうことができ、異常があればすぐに報告してもらうことができます。
空き家管理サービスを上手く活用することで、手の届かない部分やなかなか気づけなかった部分の手入れも、効率よく行えるようになります。
最後に
空き家の手入れは、一人ではなかなか手が回らない部分が多いものです。空き家管理サービスなど、プロの力を借りれば無理なく空き家の管理を行うことができ、資産価値を落とさずに済みます。もし、空き家の管理に困っているのであれば、プロの力を借りて管理や売却を円滑に行いましょう。